教育制度
教育理念
PT・OT・STの専門性を深め、より顧客満足を得る事のできるリハビリテーションを提供すること、
およびセラピストとしての知識・技術を向上させることを目的とする。
目指すセラピスト像
- 社会人・医療人としての礼節と倫理観
- 多職種または部署間における有機的な連携力
- 科学性に基づく知識・技術をみにつけ、幅広く高度な臨床実践能力
- 帰属意識をもち、組織活動(生産性)と地域への貢献
- 自己啓発の姿勢と後進育成への貢献
- 適切な環境整備と社会資源を活かし、対象者の活動と参加をひきだせる力
教育体制組織図
1名の新人スタッフに対し、配属病棟において直接的指導者のプリセプターと指導者相談役としての アソシエイトプリセプターの2名体制をとっています。また、1年目、2・3年目、4年目以上に分けての 集合研修をPTOTST別に担当者を設けて定期的に実施しています。
年間教育計画
年度ごとに新人・2年目・3年目職員を対象にした教育スケジュールを設定し、リハビリテーションの質の向上に努めています。
集合研修と配属部署におけるOJT研修を織り交ぜ、主体性をもって学びやすい環境を整えています。
新人研修スケジュール
新人教育制度(1~3年目教育)
1年目(到達目標)
『社会人としての自覚を持ち、リハビリ業務を理解し、実践できるようになる』
- 早期職場適応と医療人および社会人としての成長を促す事を目的に新人教育を行っていく。
- 疾患・病態に応じた理学療法・作業療法・言語聴覚療法プロセスを理解し、先輩セラピストの指導のもとで実践ができる ように基礎を固めていく。
2年目(到達目標)
『疾患別評価・測定を理解し指導・確認のもと基本的なリハビリ業務が遂行できるようになる』
- 基本的な理学療法、作業療法、言語聴覚療法を、先輩スタッフから適宜指導・確認を受けて遂行できる。
- 助言のもと主担当のリハビリ業務が遂行できる。
- 他職種の特徴を把握し、チームアプローチの重要性を理解して実践できる。
※中枢神経系疾患:病態把握、リスク管理、中枢疾患の評価、回復期リハの考え方、脳画像と機能の診かた、ポジショニング
※運動器疾患:炎症や疼痛について、姿勢制御、大腿骨頚部骨折、腱板損傷、変形性膝・股関節症と人工膝・股関節置換術について、頚髄症、禁忌肢位とADL(日常生活動作)指導
3年目(到達目標)
『自ら指導を仰ぎつつ、疾患・病態に応じたリハビリプロセスを立案し、実行できるようになる』
- 自ら指導を仰ぎ(報連相がしっかりと行える)主担当のリハビリ業務が実践できるようになる。
- 学んできたことを活かしてリハビリプロセスを立案し、症例検討会を行い自身の意見を発信できる。
※プロセスの例:「情報収集」→「評価」→「統合と解釈」→「問題点の抽出」→「目標設定」→「治療プログラムの立案と実施」→「再評価(効果判定)」
継続教育制度(4年目以上教育)
※目標設定の一例(2023年度)
- 理学療法士
目標: 最適な運動学習を促して、活動量・運動量を管理する
・活動量だけではなく、本来あるべき正しい運動(Normal output)を入力して学習を促していく
・ハンドリング精度を上げつつ、リハビリ支援機器や環境等を上手く活用して患者のADL(日常生活動作)質向上を図る
- 作業療法士
目標: 上肢機能に対する治療技術の向上
・目的動作を構成している要素を考え、達成するために何が必要か考える
・対照的な構えを形成できる(機能的座位)
・アクティブな上肢活動を行う(上肢機能の向上)
- 言語聴覚士
目標: 根拠のあるリハビリを提供する
・臨床像のみならず、解剖学・生理学・神経システム・脳画像など複合的な視点から患者を評価し治療できるようになる →クリニカルリーズニングの実施
・脳画像を読める(高次脳機能障害・摂食嚥下障害、予後予測)
・姿勢制御を踏まえた口腔顔面の治療の理解と実施ができる